年30%超の急成長を支えるゴンチャ ジャパンの「攻めのSCM」とは?
Shippio Cargo導入によって、倉庫や通関業者を巻き込んだコミュニケーションの大幅改善と貿易書類の照合作業の工数削減を実現した株式会社ゴンチャ ジャパン(以下、ゴンチャ)。
年平均30%を超える急成長を支えるべく、変動が激しい資材輸入のフォーキャスティングと対応に日々向き合う「攻めのSCM」を追求するゴンチャの取り組みについて、最前線を担うサプライチェーンマネジメント部 部長 戸田和人様と同部の小林比呂美様にお話しを伺いました。
導入サービス
Shippio Cargo
ビジネスモデルと主な業務について
2006年に台湾で誕生したゴンチャは、世界で2,000店舗以上(2026年2月時点)を展開するグローバルティーカフェです。
ゴンチャ ジャパンのサプライチェーンマネジメント部では、国内の約220店舗(2026年1月末時点)向けに食資材などの供給を担っています。具体的には海外の国際調達部門と連携して茶葉などの原材料やカップといった資材を輸入したり、日本独自のニーズに合わせた国内での食資材調達、それらの資材を各店舗に配送する物流業務を一貫して担っています。
国際物流は小林がメインで対応し、私は部長として全体を俯瞰的に見ています。
ありがたいことに2022年頃から売上が急拡大し、年平均で30%超え、2025年12月は前年同時期と比べて約50%増という驚異的な成長を続けています。
急成長を遂げる中で、茶葉などゴンチャのビジネスに欠かせない資材をどれだけ安定的に、しかも変化のサイクルの早い販売計画に沿って供給できるかはビジネス上で非常に重要なポイントです。
ゴンチャの成長スピードに合わせた効率的な貿易業務の体制構築は我々にとって大きなテーマでした。

導入の経緯と課題
情報の追いかけっこと伝言ゲームに追われる日々
国際物流の業務では、ゴンチャ以外に倉庫や通関業者との連携が欠かせません。
Shippio Cargo導入前は案件ごとに進捗状況をExcelで管理していたため、毎日船会社のWebサイトを確認してExcelを更新、それを倉庫や通関業者に個別にメールで送る、急ぎの場合は電話で念押しする…という情報の追いかけっこを繰り返していました。
情報の鮮度が低いことはもちろん、ゴンチャ=倉庫=通関業者の間で伝言ゲームのようなやり取りが発生する、進行中の案件の全体像が把握し辛いため業務が属人化しやすいといった課題を抱えていました。
集中力と工数を食いつぶす貿易書類の照合作業
情報の追いかけっこや伝言ゲーム以外に、ビジネス拡大に伴う物量増加によって、目視による発注書とインボイスの照合作業(PO-IV照合)にかかる負担も増えていました。
当時はPCを2画面に分割して、目視でインボイスとマスターを照合、その後にインボイスとパッキングリストを照合するという作業をしていました。食品の輸入に関する経験値を必要とする上、見落としが許されないことから集中力が要求される作業でした。
物量が急増する中でいかに業務を効率化するかは死活問題でした。
ビジネスを支える「攻めのSCM業務」にリソースを割きたいが…
急成長を遂げるビジネスを支えるうえで、販売計画に沿った資材の輸入に関するフォーキャスティングは非常に重要です。しかも飲食業は販売計画のサイクルが短いため、特にフォーキャスティングが難しいと感じます。
ゴンチャにはそこに対応できる小林のような専門スキルを持つメンバーがいますが、彼らにはブルシット・ジョブ(付加価値の低い業務)にかける工数を削減し、フォーキャスティングなどより付加価値の高い業務にリソースを割いてほしいという思いがありました。

株式会社ゴンチャ ジャパン サプライチェーンマネジメント部 部長 戸田和人様
導入の決め手
物流業界全体で使うことでメリットがあるインフラとしての「筋の良さ」
解決策を探す中で、ゴンチャが抱える課題にワンストップで対応でき、柔軟な設計思想を持つShippioのサービスに興味を持ちました。展示会のデモやサービス説明を経て、2025年に導入を決定しています。
課題解決に必要な機能要件を備えていることももちろんですが、多様なステークホルダーと共に業界全体にとっての理想を追い続けるというShippioが目指す方向性やサービスの設計思想、将来性、サービスを一緒に改良して行きましょうというスタンスにも共感しました。
導入のプロセス
1度の説明で倉庫と通関業者への展開が完了
情報共有のためにクラウドサービスを導入するのは部門として初でしたが、導入への抵抗はありませんでした。
画面のUIが非常にわかりやすく、マニュアルを読み込まなくても直感的に操作できるのは導入へのハードルを大きく下げてくれたと感じています。
ゴンチャではPartner Connectという機能を利用して、倉庫や通関業者もShippio Cargoの画面を見られるようにしていますが、1度一緒に使い方を確認しただけで彼らも問題なくShippio Cargoを活用できています。
導入後の効果
進捗確認も書類管理も連絡も、すべてをShippioのプラットフォームに集約
Shippio Cargo導入によって、まず本船動静の確認作業が自動化されました。
これまで欠かせなかった手作業での動静確認→Excel更新→共有という作業が一切なくなり、案件の進捗を確認したい場合はゴンチャ=倉庫=通関業者の誰でもShippio CargoにログインすればOKという状態になりました。
さらにShippio Cargoでは案件ごとに貿易書類やゴンチャ=倉庫=通関業者のチャットを管理することができます。Excelやメール、電話、紙など様々な場所に点在していた案件に関するやり取りや貿易書類といった情報をShippioのプラットフォーム上に集約、ゴンチャ=倉庫=通関業者で共有することで効率的なコミュニケーションを実現、言った・言わないを引き起こしかねない伝言ゲームのリスクや案件の詳細が把握し辛いことで業務が属人化するリスクを大幅に低減できました。
これに伴い、Shippio Cargoでは今では倉庫側がコンテナの遅延などを確認すると、コンテナの入庫作業の順番変更など倉庫側でできる対応を自主的に進めてチャット上で連絡してくれるといった成果にも繋がっています。
コミュニケーションをShippioのプラットフォームに集約した現在では、メールや電話でのやり取りはほぼ発生していません。

Shippio Cargoの画面イメージ ※Shippioのデモ環境をベースに作成
「AIインボイス照合機能」の活用で目視の照合作業を自動化、約80%の工数を削減
もうひとつの課題であった貿易書類の照合作業についても、AI-OCRを利用した「AIインボイス照合機能」の活用で大幅な工数削減を実現しています。
Shippio Cargo導入前はPCを2画面に分割して、インボイスとマスターを目視で照合、その後さらにインボイスとパッキングリストも目視で照合する作業が必要でしたが、これらをすべて自動化できました。
また、導入当初感じていた「AIインボイス照合機能」の照合精度についての不安も、実際に使ってみると全く問題ありませんでした。
その結果、これまでは1件当たり10分かかっていた照合作業を2分まで短縮、全体で約80%の工数削減を実現しています。

株式会社ゴンチャ ジャパン サプライチェーンマネジメント部 小林比呂美様
予想を上回る急成長にもスムーズに対応できる体制を構築
冒頭お話した通りゴンチャは年平均30%以上の急成長を続けており、我々もその成長率を見越して輸入量やスケジュールをフォーキャスティングしています。
しかし、2025年12月~2026年1月にかけては嬉しい悲鳴があがりました。なんと2025年12月は前年比約50%で売上が拡大したことで、予想以上にカップの需要が増えました。余裕を持った在庫管理はしていましたが、年末年始を挟むこともあり、年明けにはできるだけ早く追加のカップを確保したいと考えました。
Shippioのサービス導入前なら、小林を中心に倉庫や通関業者に鬼のように電話をかけて進捗を管理していたと思います。
しかし、Shippio Cargoの画面上でカップを積んだコンテナの優先度を上げて管理し、倉庫や通関業者にも早い段階からチャットで周知しておくことで、年末年始を挟んでもやり取りが埋もれることなく、Shippioのプラットフォーム上だけでスムーズに対応することができました。
Shippioのサービスを導入していたことで納期を1~2週間前倒しできたと感じています。
急成長が続く限りまた同様の事態が起きる可能性はありますが、Shippioのサービスを活用することで特定の貿易実務者に業務やプレッシャーを集中させることなく、資材の不足や遅延を回避して、ビジネス拡大のチャンスロスを防げると感じています。
実際にShippioを導入したことで、これまで以上に多くのリソースをフォーキャスティングやグローバルチームとの連携などに時間を割けるようになりました。将来的には、発注データと船積みデータを1対1で完全に紐づけてより精度の高いリードタイム管理を実現したいです。
今後の活用について
海外展開やよりポジティブなコミュニケーションを作る仕組みに期待
まずは「多言語対応」ですね。
我々はグローバル企業ですので、海外のサプライヤーともShippioのプラットフォーム上で直接つながりたい。Shippioが国際貿易において世界共通のインフラになってくれることを期待しています。
他にも、チャットに「読みました」というリアクション機能やメンション機能など、他のビジネス用チャットツールに備わっている機能がもっと強化されると嬉しいです。
我々は「称賛する文化」を大切にしているので、物流の現場でも「ありがとう」や「了解」がワンタップで伝わるようになると、もっと現場の雰囲気が良くなると思います。

Shippioでは国際物流の可視化を実現し、情報共有機能や、貿易書類・請求書管理、納期調整を一元管理できるクラウドサービスを提供し、貿易業務の可視化・効率化をサポートしております。
貿易業務で人手が不足している、現状のやり方ではDXが進まないなどのお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

