未経験から1カ月で即戦力へ。名港海運がShippio Clearで解消した通関業務の属人化

名港海運株式会社様

  • 目的
    ・通関実務における事務工数の削減と業務全体の効率化を図りたい
    ・特定の担当者に依存しない、属人化しない体制をつくりたい
    ・繁忙期に発生する残業を解消し、働きやすい現場にしたい
  • 課題
    ・AIやITを活用した効率化の必要性は感じつつも、何から手をつければよいか分からず足踏みが続いていた
    ・繁忙期には残業が常態化し、現場の負担が大きくなっていた
    ・通関士資格や実務経験が求められる専門性の高さゆえ、採用や人材育成のハードルが高かった
  • 効果
    ・OCRの高い読み取り精度により、通関実務未経験の派遣スタッフが約1カ月で即戦力になった
    ・1人あたり1日40〜50件の処理が可能となり、チーム全体の負荷が大きく軽減された
    ・属人化の解消に向けたデータ集約が進み、現在は商品マスターの精査など、より広い業務範囲でのデータ一元管理にも着手し始めている
  • 物流事業者
  • 業務効率化
  • 業務標準化

今回のインタビューで伺った、名港海運 大阪支店の通関管理チーム。5名という限られた人数でありながら、特定の担当者に業務を固定させない体制づくりを重視してきたといいます。通関士の資格や実務経験がなければ難しいとされる専門業務と、限られた人員でその専門性を維持し続けなければならないという現実。この「専門性の継承」と「脱属人化・省力化」という相反するテーマに、現場がどのように向き合ってきたのかを伺いました。

きっかけは、繁忙期の残業や人材採用の難しさでした。派遣スタッフの確保も容易ではない中、AIやITによる効率化を模索していたチームが出会ったのが、Shippio Clearです。現場で試行錯誤しながら使いこなしていく過程について、お話を伺いました。

導入サービス

Shippio Clear

主な業務について

誰か一人に頼らない、チーム全体で担う申告業務

名港海運の大阪支店には、通関管理チームという専門部署があり、メンバーは合計5名です。特定の担当者が特定の案件を専任で担当するのではなく、チーム全体でShippio Clearを活用しながら、申告書類の作成から許可取得までの一連の業務にあたっています。通関業務は一般的な営業や事務と比べてハードルの高い専門領域とされていますが、同社ではあえて個人に紐づけない運用スタイルを貫いてきました。人事異動のたびに個人のスキルやノウハウを組織としていかに蓄積・継承していくかが、以前からの重要な課題でした。

導入の経緯と課題

「何を使えばいいのか分からない」から抜け出せずにいた効率化への模索

2024年から2025年にかけて、チームの中では、AIやITを活用して業務を効率化していく必要性は漠然と共有していました。しかし、実際に何を導入すればよいのかが分からず、なかなか具体的な一歩を踏み出せずにいました。本社が主導する全社的な取り組みというよりも、現場の担当者ベースで良さそうなツールの情報を探し続けていた中、決定打となったのが年に一度東京で開催される物流展示会でした。そこでShippioのブースに立ち寄り、Shippio ClearのOCRの読み取り精度に強い衝撃を受けたことが、導入検討の直接的なきっかけとなりました。

Shippio ClearのOCRイメージ ※Shippioのデモ環境をベースに作成

同時に、繁忙期になるとチームで多くの残業が発生するという課題を抱えていました。加えて、大阪という本拠地から離れた場所での採用活動自体が年々難しくなっており、仮に人員を確保できたとしても、通関という専門性の高い業務にすぐ対応してもらうのは容易ではありませんでした。導入を検討する過程では、実際にShippio Clearをどのように業務へ組み込むのかを丁寧に説明することで、導入の懸念は解消できました。

導入のプロセス

“全員で使う”運用と小さな共有の積み重ねで定着

Shippio Clear導入にあたり、大規模な研修プログラムや既存フローの抜本的な変更は行いませんでした。現場のメンバーが日々の業務の中で、この書類はこう読み取れる、ここはうまくいかない、といった気づきを近い席同士で共有しながら、少しずつ使いこなしていきました。導入当初は読み取り精度に対して半信半疑な部分もありましたが、システム自体の学習機能やバージョンアップによって、想定以上のスピードで精度が向上していったことが、現場の信頼につながっていきました

運用の中で見えてきた不具合や改善要望は、Shippioとの定例のミーティングだけでなく、都度メールなどでも開発側へフィードバックされるとのことで、迅速な改善サイクルが回る体制が構築されていることは驚きでした。また、イニシャルコストが比較的抑えられており、大規模な社内稟議を経ずに導入判断ができた大きな理由のひとつでした。

Shippio Clearの利用イメージ ※Shippioのデモ環境をベースに作成

導入後の効果

未経験の派遣スタッフが1カ月で即戦力に、脱属人化への確かな一歩

導入後の最も大きな成果は、通関業務の実務経験がない派遣スタッフが、約1カ月という短期間で活躍できるようになったことです。これまで専門性の高さゆえに一人前になるまで時間がかかっていた通関業務のハードルを引き下げ、特定の人材に依存しない体制づくりを後押ししています。

日々の業務量にも変化が表れています。1件あたりの作業時間そのものは数分程度の短縮にとどまるものの、1人あたり1日で処理できる件数は40〜50件規模まで増加し、チーム全体で見た際の負荷軽減効果は決して小さくありません。定量的な残業削減の数値としてはまだ測定途上にありますが、煩雑な計算作業に追われる場面が減ったことで、現場の心理的な負担は着実に和らいでいるという声も上がっています。

今後の活用について

商品マスターの精査から、データの一元管理へ

現場での活用が定着する一方で、今後さらに改善していきたいポイントも見えてきています。ひとつは商品マスターの表示方法です。荷主ごとに情報を確認したいというニーズに応えるべく、データの精査を進めていく方針だといいます。あわせて、インボイスやパッキングリスト、船荷証券(B/L)といった複数の船積み書類をまとめて取り込んだ際に、AIが自動で書類の種類を判別・仕分けしてくれる機能や、Excelファイルの読み取り精度向上への期待も挙がっています。

これらはまだ実現途上の要望ではあるものの、こうした改善の積み重ねで、将来的には1人あたりの業務工数をさらに切り詰めていきたいという展望を描いています。

右から) 
大阪支店 支店長 三輪 利泰 様 
大阪支店 アシスタントマネージャー 寺澤 正広 様
大阪支店 衣笠 友香子 様 
大阪支店 アシスタントマネージャー 上場 吉昭 様

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