導入事例

本船動静のカバレッジは100%!「Any Cargo」導入でデマレージ費用と緊急AIR輸送コストの削減を実現

大手自動車部品メーカー

業界:自動車業界
規模:上場企業
貿易種類:輸出

  • 目的

    ・トラッキング範囲が100%のカバレッジを持つサービスの導入

    ・サプライチェーンの円滑化を通じたデマレージ費用や緊急輸送の低減
  • 課題

    ・海上輸送のスケジュール遅延の可視化

  • 効果
    ・本船動静確認工数の激減
    ・現地法人と国際輸送の状況をリアルタイムで共有
    ・不必要なデマレージ費の発生回避や緊急輸送の削減
    ・緊急時の情報収集ツールとしても活用
  • 自動車
  • コスト削減

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導入時の課題

Shippioの「Any Cargo」を導入する以前は、大きく分けて二つの課題に直面していました。

まず第一の課題は、海上輸送のスケジュール遅延でした。国内で生産された自動車部品は、世界各国の販売先や海外の現地法人に輸出されており、特に欧米向けの輸送が多く、トランシップメントを伴うこともありました。これにより輸送時間は1ヶ月以上に及ぶことが多く、スケジュールの把握が困難な状況でした。悪天候などによる到着予定日の前後も珍しくありませんでした。

さらに、新型コロナウイルスの影響でコンテナ確保が難しくなり、港湾閉鎖が追い打ちをかける形で、海上輸送のスケジュール遅延は一層深刻化しました。

第二の課題として、海上輸送のスケジュール遅延は、現地でのデマレージ費用の発生や、緊急のAIR輸送などの追加コストにつながり、経営への影響も大きく深刻です。これを回避するために、船会社のホームページでスケジュールを確認したり、物流会社に問い合わせるなど、人手を頼りにした対応を余儀なくされていました。

海上輸送のスケジュール遅延が常態化することで、社員の業務工数の増加にとどまらず、円滑なサプライチェーン構築の面でも大きな問題となっていました。

Shippioを選んだポイント

デマレージ費用の発生や緊急のAIR輸送などの追加コストを低減するために、本船動静を可視化することが不可欠でした。トラッキングサービスは、Shippioのようなスタートアップから大手フォワーダー会社に至るまで、多くの企業から提供されています。

Shippioの「Any Cargo」を選択した理由は主に二点にあります。まず、Shippioは貨物利用運送事業者免許を保有しており、フォワーダーとしての機能を備えているため、貿易実務担当者にとって使いやすいサービス設計となっている点です。

次に、トラッキングでカバーされている船会社の範囲が広かったことです。当社では約20社のキャリアを利用していましたが、Shippioのカバレッジはこれらを100%網羅していました。トラッキングのデータは自動取得を基本としつつ、データを補完するための手動マニュアル入力も併用するハイブリッド方式が採用されています。データの更新は1日2回行われ、情報の品質についても安心できる状況でした。

トラッキングサービスの導入目的は、単に業務効率化ではなく、サプライチェーンの円滑化を通じたデマレージ費用や緊急輸送の低減を目指すことでした。そのため、100%のカバレッジを持ち、かつ情報品質が高いサービスを選択することが必須条件でした。

導入後の効果

以前は100名以上の社員が何らかの形で本船の動静を確認していましたが、「Any Cargo」の導入により、この作業を行う社員数が十数人にまで劇的に減少しました。また、日本からの輸出入だけでなく、三国間輸送や現地法人においても「Any Cargo」の利用が開始されました。これにより、日本本社と海外現地法人が日本から到着する完成品や部品に関する国際輸送の状況をリアルタイムで共有できるようになりました。

タイムリーに輸送状況を把握することが可能となったことで、港に届く適切な出荷タイミングを見極めることができるようになり、不必要なデマレージ費の発生を回避できるようになりました。また、迅速な情報収集とチャットによる指示により、的確な対応が可能となり、緊急AIR輸送の削減にも大きく貢献しました。

さらに、「Any Cargo」は緊急時の情報収集ツールとしても活用しています。スエズ回避時の動きにおいては特に有効で、喜望峰経由の正確な実績リードタイムを次の輸送計画に反映できました。また、システム障害が発生した際にも、影響を受けるシップメントを迅速に特定し、社内外への指示を素早く行うことができました。

今後、Shippioに期待すること

今後は、輸送データを活用してさまざまな計画や交渉に利用したいと考えています。日々の輸送データが蓄積されることで、キャリアごとのリードタイムや遅延日数が明確になり、これらの情報を入札の材料として分析することが可能になると考えています。さらに、国際物流の前後にあたる受発注や在庫情報との連動を図ることで、サプライチェーンのさらなる改善を目指したいです。

グローバルに展開するメーカーにとって、国際物流の透明性は非常に重要です。特に、自動車業界や機械部品業界のように納期が厳しい業界や、市況が大きく変動する業界では、「Any Cargo」のようなツールが迅速な意思決定を支援し、ビジネス運営に大きな利点をもたらすと考えています。

 


 

Shippioでは国際物流の可視化を実現し、情報共有機能や、貿易書類・請求書管理、納期調整を一元管理できるクラウドサービスを提供し、貿易業務の可視化・効率化をサポートしております。
貿易業務で人手が不足している、現状のやり方ではDXが進まないなどのお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

 

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