導入時の課題
海外売上拡大に向けたサプライチェーン体制の構築
アジアを中心とした海外市場での売上拡大を見込み、今後5年間で海外売上を2倍以上に増やす計画がありました。しかし、海外の現地法人や国内工場などでは、それぞれ異なるルールで貿易情報をExcel管理していたため、本社から全体の運用状況を把握することが困難でした。この状況が業務の属人化や非効率化を招いていました。
その結果、機動的に物量増加に対応できるサプライチェーン体制が整っていないことが懸念されました。まずは、各拠点の貿易情報管理を可視化し、標準化することが課題となりました。
さらに、世界各国の拠点から輸入される船の動静確認作業が業務負担となっており、この効率化も求められていました。
「Any Cargo」を選んだポイント
商材ごとに情報共有と管理を最適化
各拠点で使用していたExcelに代わる、情報共有と管理ができるサービスを探していました。Any Cargoは「Partner Connect」機能を通じて、現地法人や国内工場、海貨業者などの各ステークホルダーが適切な権限を持って情報にアクセスできるため、情報漏洩のリスクを低減しつつ、必要なファイルやチャットを安全に閲覧できます。さらに、社内外の関係者が同じインターフェース上で情報を共有できる点が、コミュニケーションコストの削減に大いに貢献すると考えました。
また、案件ごとの管理ではなく、商材ごとの管理を行っていたため、それに対応する管理機能が求められました。Any Cargoは商材単位で輸送状況や納品日を確認できる「輸送中商品の可視化機能」を備えており、これにより商材単位での一元管理が可能になると考えました。
導入後の効果
輸送状況の可視化と管理の一元化
リアルタイムでの商材ごとの輸送状況の可視化
アジアを中心とした各国から日本各地に輸出される貨物の輸送状況を、ワンプラットフォームで一元管理できるようになりました。各商材の輸送状況がリアルタイムで可視化され、同時刻に情報が更新されるため、該当商材のExcelを探して最新情報を確認する手間が大幅に削減されました。
さらに、トラッキングでカバーされる船会社の範囲も広く、トラッキングデータの自動更新が1日2回行われるため、情報の品質についても安心できました。
管理形態を変えて行き来していた情報を一気通貫に
各国内外拠点と貿易実務担当者の間でやり取りされていた貿易情報は、同じ商材に関するものでも、発注書・出荷明細・発注明細書など、各拠点ごとに異なる形式で扱われていました。そのため、各拠点の求める形式に情報を整え直して送付する必要があり、管理工数が膨大になっていました。
また、Excelの特性上、1か所でも情報が更新されると、そのたびに更新連絡が発生し、あちこちからのExcel更新連絡が送付されてくるので、その管理も大変でした。さらに、商材ごとだけでなく、コンテナごと、商流ごとに情報が形を変えてバラバラに更新されるため、一気通貫で追えないという大きな課題がありました。
Any Cargoでは、フォーマットと入力ルールが標準化されているため、情報の一貫性が保たれ、共通のルールに基づいて情報を共有することが可能になりました。クラウドサービスなので、常に最新情報が更新され、各拠点がその最新情報にアクセスできる状態が確保されました。
分散管理からの脱却
Any Cargoを導入したことで、製造工程前後の調達物流と生産物流が可視化され、サプライチェーン全体の見える化が確保されました。以前はExcelを使用した分散管理のために情報が分断されていましたが、Any Cargoによる一元管理により、情報の正確さと情報源のルールが明確になり、物流情報とその履歴を一貫して管理できるようになりました。
全員が同じ情報源に基づいてコミュニケーションを取ることができ、その履歴も同じプラットフォーム上に保存されます。これにより、製造業において非常に重要なシームレスな可視化と情報管理の確保が大幅に向上しました。
「Any Cargo」がお勧めな会社とは
Any Cargoは、商材情報を基に多くの拠点とExcelでやり取りが発生している製造業に最適です。商材情報ベースで本船動静を追い、輸送状況を可視化することで、業務の標準化と情報の一貫性を確保します。
海外ビジネスの拡大を推進し、物量の増加に対応するためのサプライチェーン基盤を構築する必要がある企業に、とても効果的だと考えます。
Shippioでは国際物流の可視化を実現し、情報共有機能や、貿易書類・請求書管理、納期調整を一元管理できるクラウドサービスを提供し、貿易業務の可視化・効率化をサポートしております。
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