過剰な在庫を持たず「お客様の必要な分だけがいつでもある」状態を目指して。少数精鋭で適正在庫を実現する方法とは?

Shippioサービスご導入事例(シネジック株式会社様)

シネジック株式会社様

  • 目的
    ・正確、かつ効率的な適正在庫のコントロール
    ・輸入業務の効率化により安全在庫の算出・分析にかける時間を捻出し、会社のコアコンピタンスの実現に貢献
  • 課題
    ・適正在庫の維持に欠かせない、商材が「いつ届くのか」「どのくらいのリードタイムで届くのか」を把握・分析するために必要な情報の収集に苦戦
    ・メールベースのやり取りが原因で生じるコミュニケーションミスによる心理面・作業面での負荷増大
  • 効果
    ・マイルストーンによる輸入案件ごとの進捗可視化で、全案件の納期を一目で把握できるだけでなく、納期管理に対する意識も向上
    ・輸入実績データを一括ダウンロードできるため、リードタイム分析の効率を向上
    ・Shippio Platform上に案件の進捗情報・書類・メッセージが集約されたことで1案件あたり約20分の時間削減をはじめとするコミュニケーションの効率化やミスを起こしやすい環境そのものの解決を実現
  • 建材製造業
  • 在庫適正化
  • 安定輸送
  • 業務効率化

木造建築用ビスを開発・販売する中で「お客様にとって必要な分がいつでもある」ことを強みとしているシネジック株式会社(以下、シネジック)。

Shippio ForwardingShippio Cargoの併用で適正在庫のコントロールというミッションに立ち向かう商品管理部 SCM推進課の鹿野達也様、吉田聡美様、沓名瑞季様の3名にお話を伺いました。

導入サービス

ビジネスモデルと主な業務について

シネジックは、2027年に創業40周年を迎える木造建築用ビスのメーカーです。
主力の商材は住宅用のビスですが、ここ5~10年で大型木造ビルの建築という動きが強まったこともあり、我々が開発した大型木造建築向けの特殊なビスの需要も高まっています。
直近では2025年に開催された大阪万博で直径約2kmある木造の大屋根リングの建築で約87万本のシネジック製のビスが使用されています。

シネジック様商材イメージ

木造建築用に特化したビスの開発・販売を手掛けるシネジックですが、実は自社工場を持たないファブレスメーカーという形を取っています。
当社自身はビスの研究開発と販売に注力しており、生産は海外工場に依頼するため、商材であるビスの輸入業務は企業の屋台骨ともいえる仕事です。

我々が所属するSCM推進課は、「お客様が必要とする分がいつもあること」というシネジックの強みを守りつつ、「過剰な在庫は持たない」状態を実現するため、「適正在庫のコントロール」をミッションに、ビスを生産している海外工場や仕入先との交渉・折衝や輸入・仕入関連の業務を一手に担っています。

シネジック株式会社 商品管理部 SCM推進課 マネージャー 鹿野達也様

導入の経緯と課題

適正在庫への課題①「いつ届くのか」の把握に苦戦

Shippioサービス導入前は、メールを利用して輸入案件に関する情報をやり取りしていました。
ただ、複数のシッパーやフォワーダー、倉庫が存在する中で様々なメールが飛び交っていたため、各案件の状況がわかり辛いという課題がありました。
担当者の不在時などは、他のメンバーでフォローする必要がありますが、フォローに必要な情報のキャッチアップに時間を費やしていました。

さらに出港後の船便の遅延など本船動静に関する情報も確認が後手に回ることが多く、気づいた時には入港が送れている…といった事態が発生することもありました。

少ない人数で効率よく業務を回していかなければならないという制約がある中、自分たちで毎日動静確認しないと入港予定を把握できないというのは負担のひとつでした。

適正在庫への課題②リードタイム分析にかかる工数

「適正在庫のコントロール」というミッション達成のため、海外業務課ではShippioサービスの導入前から定期的なリードタイムの分析にチャレンジしていました。
しかし分析に必要な出港日や入港日、通関日といった情報は、1件1件過去の輸入案件の情報を辿って集めていく必要があり、負担が大きいと感じていました。

また分析に使う情報の正確性にも頭を悩ませました。
適正在庫を目指すには安全在庫量の把握も重要になります。
リードタイムが短くて安定すれば安全在庫量を下げられる、逆に長く不安定になれば安全在庫量を増やさないといけない。
当社の仕入れの99%以上は台湾なので、ヨーロッパなど遠方からの輸送と比べるとリードタイムのブレ自体は1〜2日程度と小さいと思います。しかし安全在庫を切らさないギリギリを攻めるためには、安全在庫量の計算要素であるリードタイムはできるだけ正確であることが重要です。
そのためできるだけ正確な情報を集めたかったのですが、Shippioサービス導入前はその部分にも不安が残る状態でした。

メールベースのコミュニケーションの限界

Shippioサービス導入前のコミュニケーションはメールだったとお話しましたが、案件進捗がわかり辛いという点以外にも課題を感じていました。
大量のメールの中で少しでもわかりやすいようにと、インボイス発行後にメールの件名へインボイス番号を追記したものの、その番号が間違っていたといった事態が発生したこともあります。
我々は元々メールでやり取りしていた案件の話をしているのに、インボイス番号を見たフォワーダーは違う案件の話だと思って話を進めて齟齬が発生する…といったコミュニケーションミスが発生してしまい、かえって作業工数が増えてしまいました。

こうしたミスが起こらないように毎回気を付けて作業するのですが、小さな緊張感が積み重なるストレスというのは、作業効率に影響することもあり、日々多くの輸入案件の対応をする中では見逃せないものでした。

シネジック株式会社 商品管理部 SCM推進課 沓名瑞季様
シネジック株式会社 商品管理部 SCM推進課 沓名瑞季様

導入の決め手

使い勝手の良さと課題解決にむけた丁寧なサポート

当社は2025年からフォワーディングと案件管理を行うShippio Forwardingと案件管理だけを行うShippio Cargoの導入にむけた本格的な検討を開始しました。
両サービスの導入にあたっては、年間のコンテナ量をもとにShippio ForwardingでフォワーディングまでShippioに依頼するのか、フォワーダーは既存のままShippio Cargoで案件管理をするのかという試算をして、コストが合うかという点を重視しました。

最初はShippioサービス=輸出入の件数が多い大企業にとって利便性の高いサービスという印象でしたが、トライアルを通してシネジックのような小規模な企業でも十分に効果を得られることがわかりました。特に本船動静のトラッキング機能によって輸入案件の進捗状況が一目でわかるようになり、トライアルの時点から使いやすさを感じました。

またトライアルやコストの試算を通して、Shippioのメンバーがとても親身に対応してくれたというのも大きかったです。
「シネジックさんの抱える課題は何ですか」というスタンスのヒアリングにはじまり、その課題を解決するために色々な提案をしていただきました。
この姿勢は導入後も変わらず、こちらからの問い合わせにスピーディ、かつ真摯に向き合ってくれ、活用方法も一緒に考えてくれるので頼もしいです。
今も定期的なミーティング開催など、課題解決に向けて丁寧なサポートがあり、親身に対応してくれています。

導入のプロセス

スモールスタートから利用範囲を徐々に拡大

2025年7月から半年間のトライアルを経てShippioサービスを導入しています。
本格的にShippioサービスの活用に踏み切ったのが、トライアル期間の後半にあたる2025年10月から12月頃で、既存の輸入オペレーションからShippioサービスをメインとした輸入オペレーションに段階的に移行するため、毎月マイルストーンを敷いてSCM推進課の目標として取り組みました。

具体的には、既存のフォワーダーや倉庫へのShippioを活用した運用への協力依頼、運用ルールの設定、不足の事態でサービスが一時的に利用できなくなった際のバックアッププランの作成などを実施しています。

特に既存のフォワーダーとへの協力依頼は、それまでの関係性もあったので慎重に進めました。
シネジックでは複数の港を利用していて、それぞれにお付き合いのあるフォワーダーがいたので、物量や関係性を踏まえてひとつの港・フォワーダーに的を絞ってスモールスタートでShippioサービスの利用を開始しました。

導入後の効果

各案件の進捗を一目で把握できる状態を実現

いままで苦戦していた本船動静の確認や案件の進捗状況が本船動静の自動トラッキング機能やマイルストーン機能などを利用することによって一目でわかる状態になりました。
輸入案件の状況を毎日チェックすることが習慣化され、納期管理に対する意識が自然と強まったと感じています。

リードタイムの分析に必要な情報は一括ダウンロード

Shippioサービスの活用によって出港日や入港日、通関日などの正確な情報がShippio Platform上に集約されるようになりました。
これらの情報はShippio Platform上からボタンひとつで一括ダウンロードができるため、リードタイムの分析にかかる時間の大幅短縮に繋がりました。

情報の集約・共有による確認工数の削減

Shippio Platform上にはマイルストーン以外に輸入案件に関連する貿易書類や、社内外の関係者とのメッセージのやりとりも案件単位で集約されています。
従来は案件の進捗や貿易書類を確認するためには複数のメールを遡る必要がありましたが、Shippioサービス導入後は案件の詳細画面を開くだけで、これまでのやり取りがまとまったチャットや共有されたファイルを確認することができ、輸入案件1件あたり約20分程度の時間短縮を実現しています。

Shippio利用イメージ ※Shippioのデモ環境をベースに作成

フォワーダーや倉庫とのコミュニケーションも円滑に

Shippioサービスの導入によって既存のフォワーダーや倉庫とのコミュニケーションも円滑になったと感じています。
例えば倉庫側の場合、Shippioサービス導入前はいつ貨物が入ってくるか把握し辛い状況だったと思います。
Shippioサービスの導入後はサービスへのログイン権限を倉庫メンバーに渡して、Shippioサービスの画面上で入港日などの情報を倉庫側でも確認できるようにしました。
倉庫側でも貨物の輸送状況をいつでも簡単に確認できる状態にしたことで、こちらから連絡した際もスムーズに話が進むようになりました。 

案件単位でチャットや書類がまとまっているので、導入の経緯と課題でお話したようなメールのタイトルミスによるコミュニケーションミスなども発生しませんし、書類の受け渡しも非常に楽になりました。 

定量的な工数削減や定性的な効果も大きいですが、進捗確認ややり取りなどにかかるストレスがないというのが非常にいい状態だと感じています。
細かいひとつひとつのイライラがないという状態が、仕事を全体的にスムーズに効率よくしてくれていると感じています。

シネジック株式会社 商品管理部 SCM推進課 マネージャー 吉田聡美様
シネジック株式会社 商品管理部 SCM推進課 マネージャー 吉田聡美様

今後の活用について

AI-OCRへの期待や他部門への展開検討

正直、もうShippioサービス導入前の状態には戻れないと感じています。
そのうえで、今後はAI-OCR機能のレベルアップに期待しています。
現状はインボイスと出荷指示内容の照合を自前で作ったスプレッドシートの関数で実行しているので、そこをShippioサービス上で実現できると嬉しいです。
インボイスの読み取り精度に関しては、書類の癖による精度低下をAI学習によって改善できることが確認できたので、さらなるレベルアップを期待しています。

また、他部門への展開という点では品質管理部門への展開を検討しています。
最近ビスに関するJIS規格ができたこともあり、JIS規格の製品を取り扱うには輸入案件ごとに仕入先と厳格なドキュメントのやり取りが必要になってきます。
このやり取りをどう進めるかを品質管理部門のチームが考えていた時に、Shippioの存在を知って一緒にできないかという話も上がっているので、今後はそういった面での活用も検討していきたいと考えています。

シネジック株式会社 商品管理部 SCM推進課 鹿野様・吉田様・沓名様

Shippioでは国際物流の可視化を実現し、情報共有機能や、貿易書類・請求書管理、納期調整を一元管理できるクラウドサービスを提供し、貿易業務の可視化・効率化をサポートしております。
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