近年、デジタルフォワーダーという言葉が注目を集めています。アメリカ、中国、ヨーロッパ、日本など世界各国でデジタルフォワーダーが誕生し、貿易業界のデジタル化・DX化が進みつつあります。
この記事では、デジタルフォワーダーとは何か、成り立ちや特徴、役割まで日本初のデジタルフォワーダーであるShippioが解説します。
デジタルフォワーダーとは
デジタルフォワーダーとは、輸出入案件を管理するシステムを提供して、荷主業務の効率化に貢献する、世のデジタル化の流れに対応したフォワーダーです。具体的な特徴や成り立ちについてご説明していきます。
国際物流と貿易システムをワンストップで提供
デジタルフォワーダーとは、従来の海上輸送・航空輸送・通関手配・陸送手配などのフォワーディングサービスに加えて、顧客の貿易業務を効率化するクラウドサービスを提供する事業者を指します。
荷主が輸出入案件をデジタルフォワーダーに依頼をすると、見積もりや本船動線の確認、タスク管理、コミュニケーションの課題などの貿易業務を効率化するツールを使用することができます。
デジタルフォワーダーの成り立ち
デジタルフォワーダーという概念が生まれたのは2013年。アメリカのFlexportが、クラウドサービスを顧客向けに構築、提供したのがデジタルフォワーダーの始まりです。その後、ドイツのForto、中国のYunQuNa、日本のShippioなど世界各国でデジタルフォワーダーが誕生していきました。(※デジタルフォワーダー”はShippioが商標登録しています。)
日本初のデジタルフォワーダーShippio
Shippioは日本初のデジタルフォワーダーとして、2018年12月からデジタルフォワーディング事業を展開。フォワーディングと貿易業務を効率化するクラウドサービスをワンストップで提供しています。
貿易管理サービス調査3項目で1位を獲得したり、米物流テック専門誌「Logistics Tech Outlook」でアジア太平洋地域のスタートアップTOP10に選出、など、国内外で評価されており、商社・製造業を中心に導入企業も数百社に達しています。
デジタルフォワーダーの使命と役割
世界各国で誕生しているデジタルフォワーダーはなぜ注目を集めているのでしょうか。サプライチェーンの環境変化や荷主が抱える貿易業務の課題について詳しく紹介し、デジタルフォワーダーが果たす使命を解説します。
国際的なサプライチェーンを取り巻く環境の変化
コロナ禍からの需要回復、ロシアによるウクライナ侵攻などの国際紛争など、国際的なサプライチェーンを取り巻く環境は大きく変化しています。コンテナ不足や本船の遅延、海上/航空運賃の高騰など、様々な環境の変化により、国際輸送のリスクやトラブルはますます増加しています。
特に本船の遅延による国際物流のスケジュール管理工数は大幅に増加しており、貿易担当者の業務を圧迫しています。
デジタル化が進まない貿易業務の現状
現在、世界の海上輸送量は右肩上がりが続いています。近年はEC市場の拡大が輸送量増加を加速させており、貿易業務の大幅な効率化が求められています。
その一方で、多くの企業において貿易業務のDXはあまり進んでいません。例えば、「貿易担当者を介さないと最新のスケジュールを確認できない」「本船動静の最新情報を手動でチェックし、自社のExcelに転記して管理しなければいけない」など、非効率なレガシー運用が続いています。
FAXやメール、紙媒体といったアナログなコミュニケーションが多用されており、貿易担当者の負荷の大きさも課題として残っています。
デジタルフォワーダーが壮大な伝言ゲームを解消する
デジタルフォワーダーを使えば、見積・発注から、輸送状態のトラッキング、ステークホルダーとのチャットでのコミュニケーション、貿易書類の電子管理までできます。
またデジタルフォワーダーとして貨物輸送を行う事業者へ輸送も手配しています。情報を一元化することで、これまでの電話やFAX、メールによる“壮大な伝言ゲーム”から脱却できます。
Shippioのクラウドサービスの4つの特徴
日本初のデジタルフォワーダー、Shippioが提供しているクラウドサービスの4つの特徴と、それぞれの導入メリットを解説します。
輸送案件の見える化と一元管理
輸送案件の最新情報をすぐに確認することができ、貿易業務の進捗確認をすることが可能です。遅延のアラートや各シップメントのマイルストーンが表示されます。
リスクやトラブルの発生時も素早く的確に対応策を講じることが可能になり、確認不足や共有漏れなど、業務の属人化を防ぐことが可能です。
End to Endの輸送ステータスの自動更新
案件の状態が見える化され、自動で更新されていく機能です。チームのみんなが同じ画面で最新情報を見ながら進捗の確認ができます。
この機能により、確認作業の工数が大幅に削減され、エクセルでのエクスポートも可能なため、不要な転記作業を削減します。
関係者間の専用チャットによるコミュニケーションコストの低減
これまで電話やメール、FAXを駆使していたコミュニケーションを、チャットに集約できます。納品先など外部物流事業者との納期調整もこのチャットで簡単にできます。
自社内だけではなく、社外のステークホルダーも巻き込み、必要な情報だけを共有してコミュニケーションできるので、納品周りの調整をより簡単・効率的に行えます。
スピーディーなコスト比較と発注
スピーディなコスト比較と発注も、プラットフォーム上で対応可能です。さまざま見積を比較しながら、コストを比較し、納得のいく輸送プランを選べます。
輸送形態や貿易条件、発着港などの情報を入力頂くことで、輸送コストや日程のシミュレーションも可能です。
デジタルフォワーダーってなに?日本初のデジタルフォワーダーShippioの挑戦
デジタルフォワーダーとは、従来の海上輸送・航空輸送・通関手配・陸送手配などのフォワーディングサービスに加えて、顧客の貿易業務を効率化するサービスを提供する事業者です。
アメリカのFlexportから始まり、ドイツのForto、中国のYunQuNaなど世界各国でデジタルフォワーダーが誕生していきました。日本ではShippioが日本初のデジタルフォワーダーとして、2018年12月にデジタルフォワーディングの提供を開始しました。
島国である日本にとって、国際物流は日本の根幹を支える重要な産業です。サプライチェーンを取り巻く環境は大きく変化しており、国際輸送のリスクやトラブルはますます増加しています。一方で多くの企業で貿易業務のDXは十分に進んでおらず、アナログで非効率な業務が横行している現状があります。
日本初のデジタルフォワーダーであるShippioは、デジタルフォワーディングの提供により荷主の課題を解決することで、国際物流のDXを推進していきます。