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物流プラットフォームとは?意味と活用メリット、注目の物流プラットフォーム5選を紹介!

作成者: Shippio|2023.04.05

物流業界ではDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が進む中で、「物流プラットフォーム」という言葉が注目を集めています。しかし、具体的な内容や機能について理解が曖昧な方も多いのではないでしょうか。

本記事では、物流プラットフォームの概要と注目の背景について詳しく説明します。

物流プラットフォームとは?

物流プラットフォームの意味

「プラットフォーム」とは、「基盤」「土台」といった意味を持ち、IT分野ではサービスやシステムの共通基盤を指す言葉として使われます。

物流プラットフォームとは、物流に関する情報を一元管理し、業務の効率化や最適化を図るシステムです。具体的には、以下のような業務に対応したサービスがあります。

  • 配送管理:配車計画や配送状況を最適化
  • 倉庫管理:在庫状況のリアルタイム管理
  • 貿易業務管理:輸出入に関わる書類作成や業務管理

    物流業務の中で発生するデータを統合し、業務全体の効率化を目指す基盤として機能しています。

物流プラットフォームが注目される理由

物流プラットフォームが注目されている理由には、物流業界が抱える深刻な課題が関係しています。

 

  1. 人手不足の深刻化

    少子化の影響で労働人口が減少しており、物流業界では 2024年問題(トラックドライバーの時間外労働規制)によりさらに人材不足が加速すると予測されています。一方で、ECの普及に伴い輸送需要は増加し、業務の効率化が急務となっています。

  2. 環境課題とSDGsへの対応

    物流業界はCO2排出量が多く、環境負荷軽減が求められています。企業はSDGs達成に向け、輸送の最適化や排出量削減に取り組む必要があります。

  3. サプライチェーンの複雑化

国際貿易の拡大によりサプライチェーンが長期化・複雑化しており、データ管理や業務の見える化が求められています。

物流プラットフォームの効果

物流プラットフォームの導入により、次のような効果が期待されています。

 

  • 配送の最適化:無駄のない配送計画で効率を高め、人員不足を補完
  • 情報の一元管理:業務の進捗やデータを可視化し、円滑なコミュニケーションを実現
  • CO2排出量の削減:最適な輸送経路の選定により、環境負荷を軽減

    これらの効果により、業務の効率化だけでなく、環境対策にも貢献することができます。

物流プラットフォームを活用する3つのメリット

需給バランスの最適化

物流プラットフォームの導入により、荷主と配送業者が効率よくマッチングできるため、需給のバランスを整えることが可能です。

近年、ECの拡大やサプライチェーンの複雑化によって物量需要は増大していますが、人手不足や積載効率の低下、2024年問題(ドライバーの時間外労働規制)により、供給が追いつかない状況が続いています。このままでは2030年には7.5~10.2兆円の経済損失が懸念されています。

配送マッチングサービスを活用することで、荷主と配送事業者が条件に合った輸送手段をスムーズに選べるようになり、効率的な配送とリソースの最適化を実現します。

人手不足と2024年問題への対応

物流プラットフォームは、業務の効率化によって人員不足や労働時間規制への対策としても有効です。

 

  • 輸送ルートの最適化:システムが最適な配送経路を提案し、無駄な移動時間を削減
  • 積載効率の向上:輸送スペースを最大限に活用し、運行回数を減らすことでドライバーの負担を軽減

また、物流業界では 電話やFAXを使ったアナログな業務が残っていますが、物流プラットフォームを活用することで、データの一元管理や関係者間のリアルタイムな情報共有が可能になります。これにより、業務のデジタル化が進み、人手不足の課題解消につながります。

環境負荷の低減

物流プラットフォームのもう一つの大きなメリットは、環境への負荷を軽減できる点です。

CO2排出量が多い物流業界では、効率的な輸送計画が求められています。物流プラットフォームの活用により、以下の効果が期待されます。

 

  • 無駄の削減:データを活用し、最適な配送ルートや在庫管理を実現
  • CO2排出量の抑制:効率的な輸送で環境への影響を最小化

これにより、サステナブルな物流体制が構築され、 SDGs達成やグリーン物流 の実現に寄与します。

注目の物流プラットフォーム5選

物流業務の効率化や課題解決に向け、物流プラットフォームの導入が進んでいます。ここでは代表的な5つの物流プラットフォームを紹介します。

Shippio【国際物流プラットフォーム】

Shippioは、デジタルフォワーダーとして国際物流における業務を一元管理できるクラウド型プラットフォームです。

 

主な機能と特徴

  • 本船動静の自動更新:輸送スケジュールの最新情報をリアルタイムで確認
  • 貿易書類・請求書管理:書類管理をクラウド上で一括化し、作業を効率化
  • 見積もり・発注管理:貿易の発注業務をシームレスに進行
  • 情報の可視化:関係者に最新情報を共有し、業務の遅延や誤りを削減

 

実績

Shippioを活用することで、倉庫業者や海貨業者との情報伝達を効率化し、作業工数を 50%削減 した事例もあります。

 


ハコベル【運送マッチングプラットフォーム】

ラクスルが提供する「ハコベル」は、荷主と運送会社を効率よくつなぐ運送マッチングサービスです。

主な機能と特徴

  • オンライン配車管理:従来の電話やFAXによる手配をデジタル化
  • 幅広い輸送ニーズに対応:ラストワンマイル配送から幹線輸送までカバー
  • 時間・コスト削減:直接マッチングすることで、手配の無駄を最小限に


ハコベルを活用することで、運送業務の効率化と柔軟な配送手配が可能になります。

CBcloud【運送マッチングプラットフォーム】

CBcloudが展開する「PickGo」は、荷主と配送ドライバーを直接つなぐプラットフォームです。

 

主な機能と特徴

  • 高マッチング率:登録ドライバー40,000名以上、マッチング率は 99.2%
  • 緊急配送・即日対応:24時間365日、緊急の輸送依頼にも対応
  • ドライバーの待遇向上:直接荷主とつながることで中間コストを排除し、単価向上を実現


    荷主はスピーディーな配送を依頼でき、ドライバー側も適正な報酬を得られる仕組みです。

souco【倉庫シェアリングサービス】

soucoは、倉庫の空きスペースを必要な企業に提供するBtoB向け倉庫シェアリングサービスです。

 

主な機能と特徴

  • 柔軟な倉庫利用:1日単位から必要な期間だけスペースを確保可能
  • 全国1,500拠点以上:小ロットから1,000坪規模まで幅広く対応
  • 稼働率向上:空きスペースを有効活用し、企業間で効率的にマッチング


物量の変動に合わせた柔軟な倉庫活用が実現し、スペース不足の解消に貢献します。

オープンロジ【物流業務代行プラットフォーム】

オープンロジは、物流業務をまるごと代行するサービスで、特にEC事業者向けに最適なソリューションを提供しています。

主な機能と特徴

  • 従量課金制:小ロットでも固定費なしで利用可能
  • 柔軟な倉庫選定:物流状況に応じて最適な倉庫を提案
  • 事業者の業務効率化:商品の企画・販売に専念できる環境を提供


    EC事業者は物流の負担を軽減し、ビジネスの成長に集中できるようになります。

まとめ:物流プラットフォームの導入でデータ統合と業務効率が可能

本記事では、物流プラットフォームの概要や実際に提供されているサービスについてご紹介しました。

物流プラットフォームとは、配送、在庫、人員管理など物流関連の情報を一元管理し、業務効率化や最適化を実現する仕組みを指します。

物流プラットフォームは、 データの一元管理 と 業務の効率化 を可能にし、

  • 需給バランスの調整
  • 人手不足や労働時間問題への対応
  • 環境負荷の削減

といった物流業界の課題を解決する有効な手段です。

Shippioのような物流プラットフォームを活用することで、業務改善やDX推進がスムーズに進みます。物流業務でお悩みの際は、ぜひ一度ご相談ください。