【決定版】フォワーダーとは?業務内容・分類・必要性・メリット・選び方を徹底解説!

2022.09.05

「フォワーダー」という言葉を聞いた事はありますか?
日常ではあまり馴染みのない言葉ですが、国際物流を支える重要な役割を果たしています。正しく理解することで、より効率的な貿易や物流を実現できるかもしれません。

この記事では、フォワーダーの基本的な業務内容、分類、活用するメリット、そして選び方まで、フォワーディング事業者であるShippioが詳しくお伝えします。 

 

 

フォワーダーとは?

フォワーダーとは、荷主と輸送を実際に行う事業者の間に立ち、輸出入業務を代行する「貨物利用運送事業者」のことです。

海外で生産された商品を日本に輸入したり、日本の商品を海外へ輸出したりする際に必要な手続きをサポートする、国際物流のプロフェッショナルといえます。

フォワーダーの特徴は、船やトラックといった輸送手段を自社で持たず、各種運送事業者のサービスを組み合わせることで、柔軟かつ効率的な物流サービスを提供できる点にあります。 

フォワーダーの業務内容

フォワーダーの主な業務は、荷主から依頼を受けて輸送に必要な手配や調整を行うことです。具体的には以下のような役割を担います。

  • 船会社やトラック会社、通関業者、現地フォワーダーの選定および手配
  • 輸送スケジュールの管理
  • 貿易に必要な書類の作成や管理
  • 複数の業者間での調整や手続きの代行

フォワーダーは、複雑な物流プロセスを整理し、荷主がスムーズに輸出入を行えるよう支援します。その役割は、旅行代理店が旅行者の移動や宿泊を手配するのと似ています。


 

具体的な業務例

フォワーダーが行う業務の一例を以下に挙げます。

 

  1. 輸送手配
    • 船会社への貨物輸送の手配
    • トラック会社へのトレーラー手配
    • 通関業者への通関手配

  2. 書類管理と作成
    • 貿易に必要な見積書や発注書の作成
    • 貿易書類の管理と提出

  3. スケジュール調整
    • 飛行機や船のスケジュールの調整と管理

 

フォワーダーは、これらの業務を一括して対応することで、荷主の負担を軽減し、効率的で安心な物流を提供します。 

フォワーダーの分類と特長

国内には多くのフォワーダーがあり、それぞれ得意とする分野やサービス内容が異なります。大きく分けると、フォワーダーには「航空」と「海上」の2種類が存在します。

  • 航空輸送フォワーダー

「Air Freight Forwarder」と呼ばれ、航空機を利用したスピーディーな輸送を得意とします。


  • 海上輸送フォワーダー

    「NVOCC(Non-Vessel Operating Common Carrier)」として知られ、コンテナ単位での大規模な海上輸送に特化しています。

それぞれのフォワーダーが提供するサービスは、輸送手段や顧客のニーズに応じて異なり、適切な選択が国際物流の効率化につながります。

なぜフォワーダーが必要なのか?

国際物流は、書類手続きや法律、規制が国ごとに異なるため、非常に煩雑です。また、煩雑な手続きや予期せぬリスクが発生しやすい分野でもあります。フォワーダーは、こうした課題を解決するために存在します。以下の点で荷主をサポートします。

  • 書類手続きの専門代行

    必要な貿易書類の作成や管理を担い、手間を削減します。

  • リスク管理と対応

    国際法規や輸送中のトラブルに対応し、物流リスクを最小化します。

  • 効率的な物流の実現

    船舶や航空輸送の最適なスケジュール調整や手配を行います。


    これにより、荷主は本業に集中しながらも、国際物流を円滑に進めることが可能となります。

フォワーダー需要増加と活用メリット

近年、国際物流を取り巻く環境は大きく変化しています。以下の要因がフォワーダーの重要性をさらに高めています。

  1. グローバル市場の変動

    コロナ禍による需要の回復や、地政学的リスク(例: ロシア・ウクライナ問題)による影響。

  2. 緊急時の対応能力

    突発的なトラブルに対する迅速な解決策の提案。

  3. 輸送の不安定化

    船の遅延が頻発し、荷主では直接対応できないケースが増加。

 

出所)Sea-Intellligence,GLP Report

 

フォワーダーを利用することで、以下のメリットが得られます。

  • 業務負担の軽減: 煩雑な国際手続きを代行し、社内リソースを節約。
  • コスト削減: 輸送の効率化により運用コストを抑制。
  • 柔軟な対応力: 国際情勢や物流状況の変化に応じた最適解を提供。

フォワーダーの選び方

日本国内には多くのフォワーダーがあり、それぞれ異なる強みや特徴を持っています。自社に最適なフォワーダーを見つけるために、いくつかの重要なポイントを押さえて選定することが大切です。

フォワーダーの得意分野を確認する

フォワーダーごとに得意とする輸送手段や対応分野が異なるため、自社のニーズに合ったフォワーダーを選ぶ必要があります。

  • 輸送手段に基づく特化

    航空輸送を得意とする「Air Freight Forwarder」や、海上輸送に特化した「NVOCC(Non-Vessel Operating Common Carrier)」など、自社の輸送手段に応じて選びます。

  • 対象地域の専門性

    対応する国や地域に精通しているフォワーダーは、現地の規制や手続きに詳しく、効率的な輸送が期待できます。

  • 品目への対応力

    危険物、冷蔵品、重量物、特殊貨物など、取り扱い品目に対応した経験を持っているかどうかを確認します。


    フォワーダーを選ぶ前に、自社の輸送要件(輸送手段、目的地、貨物内容など)を具体的に整理することが大切です。

複数のフォワーダーを活用する

1社に絞らず、複数のフォワーダーを活用することで、コストやリスク管理の面で大きなメリットがあります。

  • コスト比較が可能

    複数のフォワーダーから見積もりを取得することで、適正な価格帯を把握しやすくなります。

  • リスク分散

    輸送のキャパシティ不足やブッキングミスに備えるためにも、複数社の利用がリスク管理に有効です。

  • 緊急時の柔軟性

    万が一、主要フォワーダーがトラブルに見舞われた際、スムーズに他社へ切り替えられる体制を構築できます。

付帯サービスを考慮する

フォワーダーを選ぶ際には、輸送能力だけでなく、付加価値を提供するサービスにも注目しましょう。

  • デジタルツールの提供

    貿易管理システムやクラウドサービスを活用して、本船動静の可視化、書類作成や手続きを効率化するフォワーダーは利便性が高いです。

  • サポート体制

    トラブル発生時の迅速な対応や、法規制に関するアドバイスを行う会社は信頼できます。

  • 総合的な支援

    単なる輸送手配だけでなく、物流の最適化やコンサルティングサービスを提供するフォワーダーも選択肢に入れると良いでしょう。

 

 

フォワーダーの業務内容・分類・必要性・メリット・選び方まとめ

この記事では、フォワーダーの役割や業務内容、分類、活用するメリット、さらに選び方のポイントについて解説してきました。フォワーダーは、輸出入業務をサポートする国際物流の専門家であり、荷主と実運送事業者の間に立って必要な手配を行います。海外市場で商品を流通させたい企業にとって、フォワーダーは信頼できるパートナーとなります。

フォワーダーごとに強みや特徴が異なるため、自社のニーズを明確にし、複数のフォワーダーと実際に話をしながら比較検討することが重要です。フォワーダーを活用することで、国際物流を効率化し、ビジネスの成長を後押しするパートナーを見つけましょう。

Shippioは、日本初のデジタルフォワーダーとして、フォワーディングをご依頼いただいた荷主さま向けに、業務効率化を支援するクラウドサービスを提供しています。貿易業務は煩雑で、従来のアナログなやり取りが多く、手間や時間がかかるのが課題です。Shippioのサービスでは、フォワーディング業務に加えて、貿易業務の可視化と効率化を実現し、よりスムーズな物流運営をサポートします。

貿易業務の負担を軽減したい、業務の効率化を図りたいとお考えの荷主さまは、ぜひお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

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