貿易DXとは?DXで貿易業務を効率化

2022.12.28

近年、EC市場の拡大に伴い、世界の貨物取扱量は増加し続けています。しかし、貿易業界では依然としてDX(デジタルトランスフォーメーション)が十分に進んでおらず、紙や電話、FAXを用いたアナログな業務が多く残されています。こうした状況を非効率だと感じている方も少なくないでしょう。

この記事では、貿易業務のDXが具体的に何を目指しているのか、そしてDXの導入によってどのような改善が期待できるのかをわかりやすく解説します。 

貿易DXとは?

DXは、デジタル技術を活用して業務プロセスやビジネス全体を革新し、効率化や付加価値の向上を目指す取り組みのことです。

貿易DXとは、貿易業務における紙や電話、FAXを使った従来のやり方をデジタル技術で刷新し、業務の可視化と効率性を高めることを指します。これにより、非効率な手作業を減らし、スピードアップやコスト削減を実現することが可能となります。

貿易業界におけるDXの遅れと課題

国際貿易の分野は、DXが進みにくい業界の一つとされています。依然として紙や電話、FAXを使ったアナログな業務が主流で、効率化の妨げになっています。

ここでは、DXが進まない理由と、貿易業務が抱える課題を整理します。

貿易業界でDXが進みにくい理由

  1. 関係者の多さと情報共有の難しさ

    貿易業務には荷主や取引先だけでなく、倉庫担当者、運送業者、通関業者、税関など、多くの関係者が関与します。このため、安全に情報を共有する仕組みを作るのが難しい状況にあります。

  2. 実物に依存する業界慣習

    データよりも紙の書類や物理的な証明に信頼を置く業界文化が強く、デジタル化が進みにくい要因となっています。

貿易業務の課題

貿易業務には、以下のような具体的な課題があります。

 

  1. コミュニケーションの非効率性

    メール、電話、FAX、エクセルなど複数の手段を使い分ける必要があり、情報の一元化ができていません。そのため、迅速な対応や連携が難しくなっています。

  2. 業務の属人化

    貿易担当者に業務が集中しやすく、引き継ぎが困難です。さらに、輸送状況やスケジュール調整の確認が担当者を介して行われるため、負担が増大しています。

  3. 書類管理の複雑さ

    国や地域ごとに必要な書類や規制が異なり、膨大な時間を費やす原因となっています。

  4. 情報共有の課題

    多数の関係者間で情報をスムーズに共有する仕組みが整備されておらず、混乱が生じやすい状態です。

貿易DXで実現できること

貿易DXでは、デジタル技術を活用して貿易業務プロセスの抜本的に改革します。従来の課題であった情報共有の安全性や業務効率の低さが改善され、貿易に関わる多くの作業が簡素化・効率化されます。

情報とコミュニケーションの効率化

  • クラウド上でのデータ一元管理により、関係者全員がリアルタイムで必要な情報にアクセス可能。
  • 案件情報や書類を整理し、共有プロセスを簡素化。

ヒューマンエラーの抑制

  • 情報共有のオンライン化により、伝達ミスや報告漏れを最小限に。
  • 担当者の負担軽減につながり、業務の正確性を高めます。

運賃の見積もり・比較が容易に

  • 輸送業者の運賃を比較できるプラットフォームを活用することで、適正な価格での選択が可能。
  • 業者選定にかかる時間や手間を削減し、効率的な輸送計画を立案できます。

最適な輸送手段の選定

  • 輸送方法や手段をデータに基づいて最適化し、コストパフォーマンスを向上。
  • 各輸送手段を柔軟に組み合わせ、迅速かつ経済的な対応が可能になります。

    書類管理のデジタル化

  • 書類を電子的に管理し、紙のやり取りから解放されます。
  • 必要な書類を簡単に検索・共有でき、書類紛失のリスクを軽減

    貿易DXのメリット

  • データの一元管理により、関係者間の連携をスムーズに。
  • 人的ミスの削減で、業務の正確性と効率を向上。
  • 運賃や輸送方法の選択肢を最適化し、コスト削減を実現。
  • デジタル書類管理で、業務スピードと安全性を向上。

    貿易DXは、従来のアナログ業務を刷新し、企業の業務効率化と競争力向上をサポートする新しいスタンダードになると考えています。 

貿易DXを推進する企業

貿易DXを支える革新的なサービスを提供する企業が国内外で注目を集めています。ここでは、代表的な3社を紹介します。

Freightos(香港)

香港を拠点とするFreightosは、荷主と物流業者をつなぐマーケットプレイスを展開しています。

  • サービスの特徴
    • リアルタイム運賃比較機能を提供
    • 1200以上の物流プロバイダーと連携し、輸送の予約・管理・追跡が可能
    • 荷主が簡単に最適な輸送業者を選べる利便性

Freightosは、複雑な輸送手続きの簡素化と効率化を支援しています。

Flexport (アメリカ)

Flexportは、アメリカを拠点とするデジタルフォワーダーで、幅広い物流サービスを提供するプラットフォームを運営しています。

  • サービスの特徴
    • 貨物輸送手段の組み合わせを最適化できる機能
    • プラットフォーム上でリアルタイムに貨物状況を把握
    • 輸送コストの即時見積もりが可能
    • 貿易金融サービスの提供で審査時間を短縮し、迅速な資金調達を支援

Flexportは物流にとどまらず、金融機能を統合したサービスを提供する点がユニークです。

Shippio(日本)

Shippioは、日本初のデジタルフォワーダーとして、貿易業務の効率化を目指すクラウドプラットフォームを提供しています。

  • サービスの特徴
    • 貿易書類やスケジュール、請求書をクラウド上で一元管理し、情報共有を簡素化
    • クラウド上で本船動静が自動更新され、正確な情報を関係者と共有可能
    • 案件ごとにチャットで会話ができ、コミュニケーションコストを削減

Shippioのプラットフォームは、アナログが多い日本の貿易業務をデジタル化し、生産性を向上させます。



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貿易DXを成功させるための導入ポイント

貿易DXは、業務の効率化や工数削減を実現する取り組みですが、成功にはいくつかの重要なポイントがあります。以下に具体的なステップを紹介します。

  1. 明確な目標設定

    DXプロジェクトでは、目標を事前に明確に定めることが重要です。目標が不明確だと、成果を評価できずにプロジェクトが途中で終了してしまうケースがあります。「どの業務を、どの程度改善するのか」を具体的に設定し、継続的な改善につなげましょう。

  2. 業務プロセス改善との連動

    新しいツールやサービスの導入にあわせて、現状の業務フローを見直すことで、より大きな効果が期待できます。業務プロセス自体を改革することで、システム導入による効果を最大化できます。

  3. 効果を定量的に分析

    DX導入前後の状況を具体的な数値で測定し、進捗や成果を確認することが重要です。工数削減率やコスト削減額、コミュニケーション効率の向上などを数値化することで、プロジェクトの効果を正確に把握できます。

まとめ:貿易DXがもたらす効果

貿易DXの導入により、以下のようなメリットを得ることができます。

  • 業務の一元管理: 情報を統合することで業務量を削減
  • コミュニケーション効率化: やりとりの手間を省き、人的ミスを防止
  • 見積もり・輸送コスト比較の簡素化: 輸送手段の選定が容易に
  • 紙ベース業務や書類保管のデジタル化: 書類作業を効率化し、生産性向上


    ただし、成功には「明確な目標設定」「業務プロセスの見直し」「効果の定量分析」が欠かせません。

    Shippioは、日本初のデジタルフォワーダーとして、フォワーディング業務に加え、貿易業務を効率化するクラウドサービスを提供しています。見積作成や本船動静の確認、貿易書類の管理、関係者との情報共有までを一括で管理できるため、業務の効率化と生産性向上に貢献します。

    Shippioのクラウドサービスは、貿易業界のデジタル化やDXを強力にサポートし、複雑な手続きやアナログ業務を簡素化します。貿易業務の改善をご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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